「見る」と「観る」

スポンサーリンク
スポンサーリンク

介護において観察するということは重要なことです。

利用者の変化をよく観察する。

利用者の関わりの中で変化を観察する。

よく観察という言葉が使われていますが、その観察は十分でしょうか。

今回は「見る」と「観る」の違いについてお伝えしていきます。

観察する

私たちは、利用者をよく観察することで利用者の変化に気づくことが大切です。

利用者の変化に気づき、利用者の様子が”いつもと違う”といったことにしっかりと気づくことができなければなりません。

そのためには「観察する」ことが重要になってきます。

しかし、私たちはしっかりと観ることができているのでしょうか。

観察には様々な能力が必要になってきます。

例えばまずは利用者の普段の様子を知っておくこと。

そうすることで、”普段とは違う”といったことを理解することができます。

また、観察にはコミュニケーションをとることが大切です。

利用者とのコミュニケーションをとりながら、言っていることが何かおかしいな?とか、

今日はいつもと違う話し方だな?とか色々な部分に気づくことができると思います。

そういった”いつもと違う”と言ったことをしっかりと理解して、利用者の変化に気づけることが重要になってきます。

よく”観る”ということ

介護福祉士は利用者の変化に”気づく”ことが重要です。

そのためには、普段の様子を含め、よく観ることが大切です。

心を込めて”観る”とにかく”観る”。

利用者の変化になんとなく気がつくことができても、

どうして?何が?どこが?

を適切に説明することは難しいのではないでしょうか。

これをしっかりと説明することが求められる職種ですよね。

しかし私たちの視覚は意外といい加減です。

例えば、今日朝挨拶をした職員の人はどのような服を着ていましたか?

同じ施設で働くAさんの髪の毛の色は?

施設の入り口からフロアまでの階段数は?

などなど、私たちは、視覚的によく見ていると感じているものでも、

よく”観て”はいないのです。

そんなことを考えているときに、「知覚力を磨く」という本に出会いました。

この本では、「シャーロックホームズの冒険」の「ボヘミアの醜聞」を引用しております。

ホームズ「君は見てはいるけれど、観察していないね。その違いは明らかだ。たとえば、君は玄関からこの部屋につながる階段を頻繁に見ているよね」

ワトスン「しょっちゅうね」

ホームズ「どのくらい頻繁に?」

ワトスン「えーと、何百回でしょうね」

ホームズ「では、何段なるのかな?」

ワトスン「何段かだって?わかりませんよ」

ホームズ「まったくそういうことなんだ!君は観察していない。ただ見ていることは見ているけどね。そこが私のポイントだ。私は17段あることを知っている。なぜなら私は見ているし、観察することも両方しているからね」

「知覚力を磨く」神田房枝

ドキッとしました。

この本によって私は、日々の利用者さんをよく観ることができているのか?

よく観察できているのか?をよく考えるようになりました。

これからもしっかりと利用者の変化に気づくことができる介護福祉士でありたいと思います。

みなさんもこの文献を参考に観察力の向上を目指してみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました